みなさん、こんにちは!心理カウンセラーの大西三千男です。
アメブロの【恋と仕事の心理学】の月曜日「仕事の心理学」のコーナーの本日掲載分です。たくさんのみなさんに読んでいただきたいのでこちらでも掲載いたします。
あなたの周りに許せない人はいいるでしょうか?親、兄弟、叔父さん叔母さん、クラスメート、職場などの同僚、先輩後輩、上司、その他の人々の中に許せない人はいるでしょうか?
心理学の世界では、許しましょう、とよく言われますが、どうして許しが必要なのでしょうか?許しというのは、誰のためにするものなのでしょうか?
■許すことであなたの心に癒しが訪れる
あなたにひどいことをした人を、もうかわいそうだから許してやれ、と許すことが許しの本質ではありません。
許すことで相手に与えている罰を解き放ち、被害を被っている自分に謝罪もされず、自分だけが損をしているように感じて、なにもないのにとても許せませんという人はとても多いのです。
しかし、相手に怒りを向け続けることで、傷ついているのはあなた自身と言えると思うのです。でも、許すことで、あなた中にある怒りの感情が解き放されるとするならば、あなたの心に癒しの感情がわきあがるのではないかと思います。
許しとは、あなたを苦しめている人のために行うのではなく、許せないと憎しみを感じているあなた心に癒しを与えるために行うものなのです。
■許せないと罰する人になり憎悪が渦巻く
許せない人がいたとします。
例えば、こんな相談がありました。母から、お前なんか死んでしまえといわれて、一生許すまい、と心に誓って家を出た。それから一度も会っていなかったけど、何年かぶりに、誕生日に母がプレゼントを持ってきてくれた。でも、許せなくて、会わなかった。母は、一生子供に会えないんだと思ったら、可愛そうになって涙が出たけど、それでも許せない、許したくないと思った。
許せない母に、なぜ涙がでたのでしょうか?あんなに罵倒され続けた母なのに。「あんなひどい言葉をかけられたのだから、許せないのは当然、とても愛せるもんか」と思っています。当然のことだと思います。でも、母からは、やっぱり優しい言葉をかけて欲しかったという期待があったかもしれません。その思いとは裏腹に母を許せない自分に罪悪感を感じたかもしれません。
この時、母を許せないと自分のことを「罰する人」であると考えます。母を罰し続けているかぎり、怒りの感情を燃やし続けることになります。あなたの心の中は憎悪で渦巻くことでしょう。
■わたしたちは誰かを愛したい存在なのです
話は変わりますが、 失恋した時、どうしてあんなに辛いのわかりますか?愛する人がいなくなったから、だけではないと思います。それは、愛する人が去っていったからだけではなく、あなたが、もうその人を愛することができないから辛いのではないでしょうか。愛する人から、もう愛するな、と愛することを拒絶されたから、辛いのではないでしょうか。
私たちは愛を与えたい存在なのです。ペットを飼っている方はとても多いと思います。例えば、猫。猫はなにもしてくれません。呼んでも来ないし、新聞ひとつとってきてくれるわけではありません。それどころか、飼い主に背を向けてシラーっとどこかに行ってしまうこともあります。それでも可愛くて仕方がない。
それは、愛情を示すと、無条件にただ受け取ってくれるからです。私たちの、愛したい、という気持ちを素直に受け取ってくれるから、かわいくて仕方がないのです。猫は、飼い主に、具体的なことはなにひとつしてくれませんが、ただ、受け取ると言うことに関しては、これ以上、上手な存在はいないのです。だからペットという存在がわたしたちの心を癒してくれるのです
許せないということは、あなたにもう愛を与えませんということです。本来、愛を与えたくて仕方がない存在にもかかわらず、もう愛を与えませんということは、とても辛いことだと思います。
■許すことで罪悪感から解放される
わたしたちは、ペットのように無条件で周りの人の愛を受け取れません。お前なんか死んでしまえ、と言われるかもしれません。お前のようなできそこないの顔なんかみたくない、と言われるかもしれません。あるいは、お母さんの言うことを聞いていれば間違いがないのよ、と押し付けられるかもしれません。
そういう状況にもかかわらず、どうこの人を愛せるのかということがわたしたちは試されているのだと思います。
もしここで、あなたが、お前なんか死んでしまえと言った母を許せるくらいの大きな愛になることを自分に許したとしたらどうでしょうか?そうなると、いままであなたを苦しめていた、母を許せない悪いわたしという罪悪感から解放されるのではないかと思います。
いままでのあなたの愛ではとても許すことができなかったけれど、あなたがさらに成長して大きな愛を持つ自分になり、許せるようになったとしたら、あなたの中にあった、怒りや憎しみも消えていくのではないでしょうか。
あなたは、愛する人に、怒りや憎しみを向けたいわけではないはずです。本当は、あなたも愛を与えたいはずなのです。あなたが大きな愛となり、お前なんか死んでしまえと言った母にすら愛を与えられるなら、あなたの心に憎しみはなく、ただ、今まで以上に大きな愛を持つ存在になれるのではないでしょうか?その時、あなたは一段と成長した人格を持つ人になれると思います。
きょうも、お読みいただきありがとうございます。
みなさまのしあわせをお祈りしています。
大西三千男@心理カウンセラー
カウンセリングサービス所属。自己肯定感、生き苦しさ、自分軸、パートナーシップ、人間関係など。電話カウンセリングは初回無料(45分)で受けられます。詳細はこちら。
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